11月13日出発|子どものスキーキャンプ
スキーの上達を考えるとき、滑る時間の長さだけでは測れないものがある。自分の動きを見てもらえるか、つまずいたところで立ち止まれるか、疲れや不安を言葉にできるか。子どもを送り出すキャンプでは、雪上の指導と、移動・宿泊を含む生活の支え方を一緒に見ておきたい。
プラスワン教育のスクールツアーシップ(STS)が、2026年11月13日(金)出発、15日(日)帰着の「SAJスキーキャンプ」を案内している。開催地は長野県の志賀高原。年長から中学3年生を対象に、金曜夕方に東京または大宮を出発し、2泊3日でレッスンとバッジテストに取り組む募集型企画旅行だ。
SAJ公認インストラクターによるレッスンに加え、移動や宿泊中の生活を支えるスタッフが同行する。費用に含まれるものと別料金、講習の内容、初滑り時期の開催条件まで、申し込み前に確認したいポイントを整理する。
資格を持つ指導者と、何を練習するか
主催者は、すべてのレッスンをSAJ(全日本スキー・スノーボード連盟)公認インストラクターが担当すると案内している。レベルに応じた練習を行い、キャンプ中にはバッジテストにも挑戦する構成だ。
キャンプを選ぶときは、指導者の資格に加え、本人の経験と目標が合うかを見ておきたい。初めてなら道具や斜面に慣れること、経験があるなら苦手な動きを確かめることなど、同じスキーの時間でも課題は違う。どの範囲まで教わるのか、どんな検定を目指すのかを、参加前に相談しておくと判断しやすい。
なお、公式案内にはマンツーマンと班別レッスンの両方の記載がある。実際の指導人数、適用範囲、講習時間は申し込み前に主催者へ確認してほしい。資格のある指導者が担当することと、一対一が保証されることは同じではなく、この記事では個別指導の実施を確定した条件として扱わない。
申込後には事前確認アンケートへの回答が必要と案内されている。初めて板を履くのか、リフトに乗れるのか、どんな場面で不安を感じるのか。経験を具体的に伝えることが、子どもに合う指導を相談する出発点になる。参加そのものが上達や検定の合格を保証するわけではない。

教える人と、生活を支える人を分けて見る
今回の発表で注目したいのは、スキーを指導するコーチとは別に、STSのスタッフが移動や宿泊中のサポートを担当することだ。着替え、食事、就寝準備など、子どもだけで参加する旅の生活面を支えるとしている。
発表では、添乗員が全行程に同行すると案内する。さらに一日の終わりに子どもと話す時間を設け、楽しかったことや次に挑戦したいことを聞くという。雪上での講習と旅行中の引率では役割が異なるため、担当の分け方や連絡方法も確認したい。
雪上でうまくいかなかったことを、夜まで抱えたままにしない。翌日の意欲だけでなく、困りごとを伝える機会をつくる。こうした仕組みは、技術指導とは違う役割を持つ。ただし、それだけで安全が保証されるという意味ではない。初めての宿泊なら、体調が変わったときの連絡や対応、本人が助けを求める方法も、事前に親子と主催者で確かめておきたい。
友人同士は同性であれば同室にできると案内する一方、一人参加では学年が近い子どもなどと同室になるよう調整するという。申込状況によって希望に沿えない場合もあるため、同室が参加条件になる場合は、申込前に相談しておこう。

金曜夕方に出発し、土曜と日曜午前に滑る
「2泊3日」という日数を、丸三日間のスキー講習だと受け取らないことも大切だ。初日は移動に充て、土曜の午前・午後と日曜の午前にレッスン等を行う構成になっている。
| 日付 | 予定 | 家庭で確認したいこと |
|---|---|---|
| 11月13日(金) | 東京17:30〜18:30発、または大宮18:30〜19:30発。新幹線で長野へ、その後バス移動。列車内で夕食。 | 集合時刻は出発時刻と別に確認。学校・園から集合場所までの移動時間も見込む。 |
| 11月14日(土) | 午前・午後のレッスン、お楽しみ会。 | 講習時間、休憩、当日の雪上条件を確認する。 |
| 11月15日(日) | 午前のレッスン、SAJバッジテスト、認定式。大宮17:00〜18:00着、または東京18:00〜19:00着。 | 解散場所での迎えと、翌日の通園・通学に向けた休息を考える。 |
宿泊は志賀高原の「ニュー横手」の和室。食事は朝2回・昼2回・夕2回が含まれる。集合場所や持ち物などの最終案内は、主催者から届く書面を確認する。列車の出発・到着時間帯だけで送迎を確定しないようにしたい。

15万4,000円に何が含まれ、何を別に用意するか
年長・小学生の旅行代金は154,000円、中学生は176,000円。含まれるのは交通費、宿泊費、食事代、イベント体験料、リフト代、旅行傷害保険料だ。宿とリフト券だけの個人旅行と比べるのではなく、指導や引率を含むサービスの範囲をそろえて検討したい。
スキーセット(ブーツ・ストックを含む)とウェアのレンタルは別申込となる。用具を持っていない場合は、主催者のレンタルセット案内とレンタルウェア案内で、対象日程と料金、サイズを確認する。ヘルメット、ゴーグル、グローブなどの扱いも、持ち物案内で確認しておきたい。
また、バッジテストに挑戦することと、合格・認定されることは別である。受験するテスト区分、検定料や合格時の認定料の扱いは、今回の発表だけでは細かく判別できない。費用の不明点を残したまま、合格バッジまで一律に旅行代金へ含まれると判断しないようにしたい。
申込締切だけでなく、取消料の始まる日も見る
申込締切は11月10日だが、申し込んだあとに取り消す場合の条件は別にある。公式ツアーページは、旅行開始日の前日から数えて20日前から取消料が発生すると案内している。これは、旅行契約が成立したあとの自己都合による取消の条件だ。11月13日出発に当てはめると、10月24日がその開始日に当たる。
通常ツアーの取消料表では、20日前から8日前までは旅行代金の20%で、その後は取消日によって割合が上がる。参加を決める際には、主催者の取消料案内と申込時の旅行条件を確認してほしい。締切間際まで無料で取り消せる、という意味ではない。主催者による催行中止や、旅行条件書に定める取消料なしで解除できる場合とは区別し、申込時の旅行条件書も確認しておこう。
11月のキャンプだから、雪の条件も確認したい
今回の案内にある開催地は志賀高原だが、滑走する具体的なコースや、積雪不足の場合の変更・中止判断までは、発表本文からは分からない。宿泊先の名前だけを根拠に、利用ゲレンデや営業状況を決めつけることはできない。
早い時期に滑り始めたい家庭ほど、実施予定のゲレンデ、講習場所の確保、雪不足や荒天時の扱い、催行判断を知らせる時期を、予約前に確認したい。掲載写真の豊かな積雪も、この11月の日程の状態を示すものではない。
教える時間と、旅を支える時間を一緒に選ぶ
この企画は、低価格で雪山への入口を広げる施策とは違う。スキーの指導と、保護者が同行しない旅のサポートに費用をかける選択肢である。料金の高低だけでなく、子どもが今回何をしたいのか、どこに不安があるのかを先に整理したほうが、合う・合わないを判断しやすい。
スキー場や教育旅行の側から見れば、教えることと生活を支えることを分けて設計する点は参考になる。一方、人数比や検定の有無だけで体験の質を測ることもできない。本人が自分の変化を実感できたか、帰ってからも滑りたいと思えたか。その続きまで見ることが、子どもの冬を育てるという視点につながる。ここは発表内容に対する編集部の考察だ。
参加の詳細はプラスワン教育の公式ツアーページへ。子どものスキー体験を支える仕組みを比較したい場合は、妙高のスキー教室を支える専門家たちや、星野リゾート「雪ッズ」の体験設計もあわせて読んでほしい。志賀高原を含む雪山の位置は全国スキー場マップでも確認できるが、本ツアーの利用ゲレンデは主催者の案内を優先する。
