板とボード、ブーツ、ヘルメット、着替え。人数が増えるほど、雪山へ向かう車の荷室はいっぱいになる。キャンプで使っているルーフバスケットがあっても、冬の長いギアをどう載せるかは別の悩みだ。そこで登場したのが、バスケットの「上」と「横」に用途を広げるINNOの新しいオプション。荷物の置き場所を、もう一度立体的に考える提案である。
カーメイトは9月25日のリリースで、ルーフバスケットINT501用のクロスバーIOP503とスラントバーIOP504を紹介した。発売は8月28日。さらに9月18日には、Tスロット用マルチストッパーBU809も発売している。一般のスキーヤー・スノーボーダーにとって何が便利なのか、装着写真と適合条件から読み解いてみたい。
荷物を載せる床を残したまま、板の居場所をつくる


土台になるINT501は、2026年3月に発売されたルーフバスケット。今回のオプションは、バスケットを別の製品へ丸ごと交換するのではなく、その上部や側面にアタッチメントを取り付ける仕組みだ。編集部が注目するのは、バスケットの荷物スペースを活用しながら、スキーやスノーボードの積載場所を増やせること。夏のアウトドア用装備を、冬の雪山行きにもつなげやすくなる。
ただし、「積載スペースが広がる」と「積載できる重量が増える」は同じではない。車両、ベースキャリア、ラック、アタッチメントそれぞれの適合と積載条件を確認することが、組み合わせを選ぶ出発点になる。
上を使うクロスバー。スキーも、ボードも、季節が変われば自転車も


IOP503はバスケット上部へ取り付けるクロスバー。INNOエアロバーに対応する各種アタッチメントを装着でき、リリースではスキー用XA801、スキー&スノーボード用INA952、サーフボード用XA445、サイクル用INA396などを例示している。取り付け幅には制限があるため、エアロバー対応という理由だけで、どの製品でも自由に組み合わせられるわけではない。
車のベースキャリアの幅だけでは複数のアタッチメントを置きにくい場合にも、バスケット上部を活用する考え方ができる。普段は収納ボックスを載せ、冬には板を運び、雪が消えたら別のギアへ。積みたいものが季節で変わる人ほど、拡張の仕組みが役に立ちそうだ。
横を使うスラントバー。バスケットの中を荷物用に保つ


IOP504はルーフラック側面を活用するバーで、特許出願済み。側面にアタッチメントを取り付けるため、ラック本体の積載スペースをそのまま使えるという。雪山へ行く場面なら、バスケット内には収納ボックスを置き、側面には対応アタッチメントを介して板を載せる組み立てが考えられる。


側面には何でも付けられるという説明ではない。リリースでは、クランプ取り付けはINA952、Tスロット取り付けはXA801・IOP501・BU809を挙げている。写真の完成形だけを見てバーのみで板を固定できると思わず、必要なアタッチメントまで含めて確認したい。
買い足す前に確認したい、ラックとの組み合わせ
| 手持ちのラック | IOP503(クロスバー) | IOP504(スラントバー) |
|---|---|---|
| INT501BKルーフバスケット | 対応 | 対応 |
| INA510/515/520ルーフデッキ | 非対応 | 対応。ただし別売レールキットの装着が必要 |
上表はリリースの適合表を整理したもの。IOP503とIOP504は、見た目が近いラックにも同じ条件で取り付けられるわけではない。まず手持ちの品番を調べ、車種への適合、バーの取り付け幅、使いたいアタッチメントの条件を順に照合しよう。
小さなストッパーも、荷物の置き方を変える


BU809は、T字型の溝であるTスロットへ取り付けるマルチストッパー。コンテナや脚立などのズレを抑え、ベルトを通したりネットのフックを掛けたりできる。積載物の高さや製品に合わせて表裏を使い分け、レールに対して平行・垂直のどちらにも装着できるとしている。
対象は適合するTスロットを持つ製品。INNOのエアロバー、一部ラック、今回のIOP503・IOP504などが紹介されている。ストッパーは荷物の位置を保つ補助になるが、固定ベルトや各製品の指定する積載方法を省いてよいという意味ではない。
価格はオープン。完成形の総額で比べる
| 品番 | 製品名 | サイズ(H×W×D) | 重量・入数 |
|---|---|---|---|
| IOP503 | INT501用クロスバー | 88×160×1,050mm | 2,700g/2本 |
| IOP504 | スラントバー | 80×435×180mm | 2,000g/2本 |
| BU809 | マルチストッパー Tスロット用 | 64×65×50mm | 320g/2個 |
カラーはいずれもブラック、価格はオープン。IOP503・IOP504は2026年8月28日、BU809は9月18日発売。上記重量はリリース掲載の入数に対応する表記で、1本・1個あたりの値として読まないようにしたい。


新しく導入するなら、車種に適合するベースキャリア、ラック本体、拡張バー、積みたいギア用アタッチメント、固定用品まで含めた総額で考える。既にINT501を使っている人と、ゼロから揃える人では必要な部品も費用も違う。販売店では「何人で行くか」「何枚の板を運ぶか」「ほかに何を積むか」を具体的に伝えると、組み合わせを相談しやすい。
車内の余裕を、雪山での一日の余裕につなげる
ルーフを使う価値は、収納量の数字だけではない。後席を無理に倒さず同行者の席を残す、荷物を目的別に分ける、現地で欲しいものを取り出しやすくする。実際にそう使えるかは車と荷物の組み合わせ次第だが、出発前の積み込みを整理するきっかけになる。
購入前にはメーカーの車種適合と取扱説明書を確認し、装着・積載後の車高、駐車場や入口の高さ、荷物の固定を確かめたい。積載写真はメーカーが示す装着イメージで、自分の車で同じ組み合わせが成立する保証ではない。荷物を増やすためだけでなく、誰と何を楽しみに山へ向かうかから、ルーフの使い方を考えてみよう。
製品・適合を確認する:INNO公式サイト。
出典:株式会社カーメイト「INNO(イノー)ルーフバスケットが“積載プラットフォーム化”。上部・側面を活用する新発想のオプション発売」(PR TIMES、2026年9月25日発表)。画像は同リリース掲載素材を使用。製品仕様・適合・価格情報は発表時点のものです。購入・装着前にメーカーの最新情報と取扱説明書をご確認ください。
構成・執筆:SNOW MAKING編集部。本記事はリリースに基づく紹介と編集部の考察であり、製品の実走・使用テストによる評価ではありません。

