秋になっても雪の上で新しい技に挑戦できる。そんな場所があることを、スキー場巡りが好きな私は心強く感じる。山梨県笛吹市のカムイみさかで2026年10月10日(土)に開かれる「SAVE THE Misaka PIPE!!」は、夏にも滑れる屋内ハーフパイプを次の世代へつなぐためのイベントだ。
電気代や修繕費が上がるなか、雪面を維持するには冷却、人工雪づくり、専用圧雪車、スタッフの整形作業が欠かせない。滑る側としては、その裏側を知ったうえで、楽しみながら応援できる一日として注目したい。企画を発表したSURF&SNOWの案内から、参加方法も含めて読み解く。

オフシーズンの練習環境を支える「最後の砦」
カムイみさかは、通年営業の屋内ゲレンデとして国内で唯一、常設ハーフパイプを備える施設とされている(SURF&SNOW調べ)。初めて壁を上る子どもから、世界を目指すトップライダー、趣味として滑り続ける大人まで、レベルを越えて同じ雪面を共有できる。
ウィンターシーズンの短い日本では、夏の雪上練習環境は競技力だけでなく、スノーボード文化の入口を守るインフラでもある。冬まで待たずに反復できること、トップ選手の滑りを間近で見られること、初挑戦の機会があること。その積み重ねが競技人口とファンの裾野をつくってきた。
電気代だけではない。雪面を守るコストは重なっていく
屋内施設の運営では、冷却設備を動かす電力に加え、氷を砕いて雪をつくる工程、ハーフパイプ専用圧雪車の維持、部品交換や修繕、熟練スタッフによる整形作業が欠かせない。近年のエネルギー価格や資材価格の上昇は、こうした固定費と維持費を同時に押し上げる。

一般のスノーボーダーにとって、この問題は決して施設側だけの話ではない。滑れる場所が減れば、挑戦の機会も、仲間と出会う場も、次世代が競技を始める入口も減っていく。だからこそ今回の企画は、危機を訴えるだけでなく、「参加する」「滑る」「買う」「教わる」という普段の楽しみを支援に変える。
10月10日は、観る人も初めて滑る人も主役になる
イベントは「FUN/楽しむ」「SHOW/魅せる」「CONNECT/つなぐ」の3本柱で構成される。スノーボードメーカーの試乗会、プロライダーのセッションショー、フォトセッション、初級から上級までのレッスン、フリーマーケットや募金ブース、来場者参加型ゲームなどが予定されている。
15時からはビギナー向けのハーフパイプ体験時間も設けられる予定だ。ハーフパイプに興味はあっても、一歩を踏み出せなかった人にとって、プロや経験者が集まる日に挑戦できることは大きい。パイプ入場チケットは大人1,500円、小学生以下は無料で、参加費の一部が施設支援のクラウドファンディングへ充てられる。

「応援」を一日で終わらせないために
私が惹かれるのは、パイプを滑る人だけでなく、試乗やレッスンを楽しむ人、選手の滑りを見たい人も参加できるところだ。施設を支える方法は、利用料金だけではない。ブランドのテストや撮影、スクール、協賛などが重なれば、雪面を残していく道も広がる。
もちろん、一度のイベントですべての課題が解決するわけではない。それでも、維持コストを「見えない裏側」のままにせず、利用者・ブランド・選手・地域が共有することは、持続可能な運営を考える出発点になる。滑る人が施設の未来に参加できる今回の取り組みは、全国の雪上施設にも通じるヒントを含んでいる。
開催概要
- イベント名:SURF&SNOW WINTER SEASON Kickoff event「SAVE THE Misaka PIPE!!」
- 日時:2026年10月10日(土)10:00〜18:00
- 会場:カムイみさか(山梨県笛吹市御坂町上黒駒5321-1)
- 参加費:パイプ入場チケット 大人1,500円/小学生以下無料
- 内容:試乗会、プロライダーセッション、レッスン、撮影会、フリーマーケット、募金ブースほか
※企画内容や時間は変更となる場合があります。参加前に公式情報をご確認ください。
情報提供:SURF&SNOW/一般社団法人日本料飲外国人雇用協会
画像提供:SURF&SNOW(PR TIMES掲載素材)
参考:PR TIMES掲載プレスリリース
本記事は提供情報をもとに、峰山 直が滑る人の視点から構成・解説しています。現地取材記事ではありません。


