日本の雪山を舞台に、ライダーが自分だけのラインを描くフリーライド。その魅力をより広く、より深く伝えるため、FWT JAPAN SERIES公式サイトが全面リニューアルされました。新たに国内大会独自のランキングも誕生。これはウェブサイトの衣替えにとどまらず、日本のフリーライドを「見る・応援する・支える」ための土台づくりです。
FWT運営事務局は2026年6月4日、公式サイトの全面刷新と「FWT JAPAN SERIESランキング」の新設を発表しました。SNOW MAKINGでは発表内容を整理するとともに、この動きが選手、開催地、スキー場、そして一般の雪山ファンにどのような可能性をもたらすのかを考えます。

そもそも「フリーライド」とは?
整備されたコースでタイムを競うアルペン競技とは異なり、フリーライドは自然のままの地形を滑り、ライン取り、技術、ジャンプ、コントロール、流動性などを総合的に評価するスキー・スノーボード競技です。決まっているのはスタートとゴール。選手は斜面を観察し、自分が描いた一本のラインへ滑り込みます。
同じ山、同じ斜面を滑れば、全員が似た滑りになるでしょうか?
答えは「なりません」。どこを通り、どこで飛び、どの速度でつなぐか。自然条件と選手の発想が掛け合わさるため、一人ひとりの滑りが作品のように異なることがフリーライドの面白さです。
世界最高峰のFreeride World Tourは1996年にスイスで誕生。日本では2017年からFWT JAPAN SERIESが本格的に始まり、白馬、舞子、湯沢中里、アライマウンテンリゾートなど、日本を代表する豪雪地帯で大会が開かれてきました。
新サイトは「情報を見る場所」から「人がつながる場所」へ
これまで世界のFWT情報は英語を中心に発信され、日本のファンや選手、開催地域、協賛を検討する企業にとって情報へたどり着きにくい面がありました。今回のリニューアルでは日本語情報を充実させるだけでなく、競技結果、選手、開催地、映像、環境への取り組みまでを一つの場所でつなげています。
新設された「JAPAN SERIESランキング」の仕組み
海外転戦で得たポイントを含めず、日本国内での成績に焦点を当てた独自ランキングです。
大会数をただ多く回れば有利になる方式ではなく、上位2大会のパフォーマンスが評価されます。海外遠征の機会や予算に左右されにくく、日本の雪山で見せた滑りが国内で正当に評価される仕組みといえそうです。

ランキングがあることで、初めて観戦する人にも「今季は誰が好調なのか」「次の大会で順位がどう変わるのか」が伝わりやすくなります。単発の大会結果が、シーズンを通したドラマへ変わる。ファンが選手の名前を覚え、継続して応援する入り口として大きな意味があります。
2026年の4カテゴリー王者

名前と顔、実績が一体となって紹介されることは、競技者の価値を高めるうえで重要です。選手にとってはスポンサーへ活動を説明する公式資料となり、企業にとっては応援したい選手を見つける入口になります。
スキー産業にとって、なぜ重要なのか
大会は競技当日の集客だけで終わるものではありません。映像が残り、選手の物語が蓄積され、開催地への関心が続けば、一つのイベントが年間を通じて地域を紹介するメディアになります。これは、冬の来訪目的を増やしたいスキー場や地域にとって大きな可能性です。
一方で、フリーライドの魅力を伝える際には安全への理解も欠かせません。大会は世界基準の安全管理のもとで行われますが、一般の人が自然地形へ入る場合には、管理区域、雪崩リスク、装備、技術、ルールを学ぶ必要があります。「映像を見て格好いいから同じ場所へ行く」ではなく、安全文化と一緒に競技の魅力が広がることが重要です。
発表後の大きな変化――2030年冬季五輪の正式種目へ
五輪種目化は、競技を知る人の裾野、選手育成、放送・配信、スポンサー、開催地への注目を大きく変える可能性があります。今回整備されたランキングや選手ページ、映像アーカイブは、その変化を受け止める国内基盤として、さらに重要になっていくでしょう。
一般の雪山ファンは、まず何を見ればいい?
- 初めての人:「FWTとは」で競技の見方を知る
- 選手を応援したい人:ランキングとライダーページをチェック
- 迫力を体感したい人:リプレイでライン取りや滑りの違いを見る
- 現地へ行きたい人:シリーズページから開催地と大会情報を確認
- 自然地形を楽しみたい人:ZONEやサステナビリティの情報も一緒に学ぶ
SNOW MAKING編集部が注目するのは「物語が残ること」
スキー場のイベントは、開催日が終われば話題も終わってしまいがちです。しかし、ランキング、選手紹介、開催地情報、質の高い映像が一つのサイトに蓄積されれば、「あの大会をもう一度見る」「この選手の次戦を追う」「舞台となった山へ行ってみる」という次の行動が生まれます。
日本の雪質や山岳景観は、すでに世界から高く評価されています。そこに選手の挑戦と地域の物語が重なることで、日本のスキー産業が発信できる価値はさらに広がります。今回のサイト刷新は、その価値を一過性のニュースで終わらせず、未来へ積み上げるための一歩ではないでしょうか。
出典・画像提供:FWT運営事務局「FWT JAPAN 公式サイト全面リニューアル!国内シリーズを対象とする『FWT JAPAN SERIES ランキング』を新設」(PR TIMES、2026年6月4日)、FWT JAPAN SERIES公式サイト。
※本記事は上記プレスリリースおよび公式情報をもとに、SNOW MAKING編集部が独自に構成・要約・解説したものです。転載記事ではありません。掲載画像はプレスリリースの報道用ダウンロード素材を使用し、提供元を明記しています。情報は2026年9月22日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

