Burtonの次の50年を託された「原点回帰」――新CEOデニー・ブルースが守るRider Driven

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スノーボードを遊び道具から世界的なスポーツへ押し上げてきたBurtonが、次の50年に向けて新しいリーダーを迎えます。2026年9月21日付でCEOに就任するのは、かつてBurtonでキャリアを築き、その後Vansなど複数のグローバルブランドで成長を牽引してきたデニー・ブルース。名門が選んだのは、外から来る改革者ではなく、スノーボードの文化を知る“原点回帰”の経営者でした。

創業50周年を前に、新CEOが就任

Burtonは、デニー・ブルース(Denny Bruce)を最高経営責任者に迎えると発表しました。1977年創業のBurtonは、2027年に50周年を迎えます。今回の人事は、Burton本体だけでなく、ゴーグルやヘルメットを展開するAnon、そしてスノーボードを取り巻くコミュニティの次の成長を見据えたものです。

2026年6月から暫定CEOを務めてきたオーナーのドナ・カーペンターは、今後も取締役会長として経営に関わります。ファミリー経営というBurtonの基盤を維持しながら、グローバルビジネスの経験を持つブルースへ日々の経営を託す体制です。

Burtonの新CEOに就任するデニー・ブルース
Burtonの新CEOに就任するデニー・ブルース(画像提供:バートンジャパン合同会社/PR TIMES掲載素材)

Burtonから始まり、世界的ブランドを育ててきた

ブルースは20年以上前にBurtonでキャリアをスタートし、2003年から2005年まで米国大西洋岸中部地域のブランドマネージャーを務めました。その後はVans、Skullcandy、Traegerなどで経営に携わり、グローバルな消費者向け事業の拡大を経験しています。

VFコーポレーション傘下のDickiesではグローバル・ブランド・プレジデントとして、100年を超える歴史を持つブランドの変革を主導。コアなファンを大切にしながら、プレミアム・ライフスタイル市場にも事業を広げました。直近ではGozneyのCEOとして、欧州を中心とするD2C企業をグローバルなオムニチャネルブランドへ成長させています。

成長させるだけでは、Burtonを率いることはできない

スノーボードブランドには、一般的なスポーツ用品企業とは異なる難しさがあります。事業規模を広げるだけでは、ライダーから支持されるとは限りません。プロダクトの性能、雪山での体験、チームライダー、ショップ、地域コミュニティなど、長い時間をかけて築かれた文化的な信頼がブランドの価値を支えています。

Burtonが今回掲げているのは、これまでと変わらない「Rider Driven(ライダー主導)」です。新CEOに求められるのは、この核心を守りながら、卸売、D2C、グローバル流通を組み合わせ、次の成長を実現すること。ブルースはBurton出身であり、歴史あるブランドの現代化と事業拡大の双方を経験してきました。

スノーボーダーにとって、この人事が意味すること

  • ライダーの声を起点とする製品開発が継続される
  • BurtonとAnonの製品・体験が、より広い市場へ届く可能性がある
  • スノーボード人口を広げる活動が、経営上の重要テーマとして続く
  • ファミリー経営とブランドカルチャーを維持した成長が目指される

利用者にとって経営人事は遠い話に見えるかもしれません。しかし、誰がブランドを率いるかは、数年後のボードやブーツ、バインディング、ゴーグルの方向性、ショップでの体験、コミュニティとの関わり方に影響します。今回の発表では、プロダクトと体験の創出、スノーボード人口の拡大、BurtonとAnonの将来に向けた発展が今後の重点として示されています。

納屋から始まったブランドの次章

ジェイク・バートン・カーペンターは1977年、米国バーモント州の納屋でスノーボード作りを始めました。革新的な製品、リゾートへの草の根的な働きかけ、トップライダーの存在を通じ、Burtonはスノーボードを世界的なスポーツへ育てるうえで大きな役割を果たしてきました。

現在はスノーボードギアだけでなく、アウトドア関連製品も展開し、スノーボード企業として世界で初めてB Corp認証を取得しています。本社は創業の地と同じバーモント州に置かれ、新CEOのブルースもバーリントンへ移り、本社を拠点に活動する予定です。

名門を、名門のまま未来へ運ぶ

SNOW MAKING編集部が今回の人事で注目するのは、「カルチャーを守ること」と「事業を成長させること」が対立するものとして扱われていない点です。コアなライダーからの信頼があるからこそ、ブランドは新しい層へ広がれる。市場を広げるからこそ、スノーボードの未来へ継続的に投資できる。その両輪を動かせる人物として、Burtonはブルースを選びました。

創業者が築いた精神を残しながら、時代に合わせて販売やコミュニケーションを変える。50周年を迎えるBurtonの次章は、スノーボードを愛する人にとって、製品の進化だけでなく文化の行方を見守る時間にもなりそうです。

情報・画像提供:バートンジャパン合同会社(PR TIMES掲載素材)
参考:PR TIMES掲載プレスリリース / Burton公式サイト
※本記事は発表資料をもとに、SNOW MAKING編集部が一般のスノーボーダー向けに再構成・解説したものです。

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SNOW MAKING編集部は、スキー場経営、雪づくり、索道・設備、人材、地域観光など、日本のスキー産業を支える現場の挑戦と技術を取材・編集しています。利用者と産業の双方に役立つ、正確で読みやすい情報発信を大切にしています。

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